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相続により取得した資産の耐用年数   

相続により取得した資産の耐用年数

相続または遺贈により資産を取得した場合には、相続人または受遺者がその資産を引き続き所有したものとみなして、「取得費」「未償却残高(償却限度額)」「当初の取得日」及び「耐用年数」を引き継ぐものとされる一方で、「減価償却の方法」は引き継がれず、その相続人・受遺者ごとに選択することとされています。

これに関連して、大阪高裁で、相続により取得した賃貸マンションに、中古資産に係る「簡便法」を用いた耐用年数を適用できるか否かが争われていた事件の判決が、平成26年10月に下りました。

中古資産の耐用年数は適用不可!

結論としては「被相続人の耐用年数を用いなさい」、すなわち、「中古資産の耐用年数は適用できない」という判断でした。

中古資産を取得して事業の用に供した場合の耐用年数は、法定耐用年数ではなく、その事業の用に供した時以後の使用可能期間として見積もられる年数によることができます。

この場合に、使用可能期間の見積もりが困難であるときは、次の簡便法よる耐用年数を用いることも認められています。

【中古資産の耐用年数(簡便法)】

(1) 法定耐用年数の全部を経過した資産

その法定耐用年数の20%に相当する年数

(2) 法定耐用年数の一部を経過した資産

その法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数に経過年数の20%に相当する年数を加えた年数


このケースでは、被相続人が47年の法定耐用年数で賃貸マンションの減価償却を行っていたところ、相続人は相続によりこの財産を取得し、上記の「簡便法」による耐用年数を用いて計算していました。


「取得費」と「償却期間」は切り離せない

この判決の理由の一つに「減価償却の趣旨」が挙げられています。

減価償却は「取得費」を費用収益対応原則に基づき、予定された「償却期間」に配分する会計技術です。

したがって、「取得費」と「償却期間」は切り離して考えることはできず、前所有者(被相続人)の取得費は相続人に引き継がれるが、耐用年数は引き継がれないということは、その趣旨にそぐわないということなのです。

中古資産の耐用年数は、当初取得時にのみ、その選択の判断ができるということのようです。