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最小行政区画   

会社の定款と最小行政区画

会社の名称や所在地、事業目的などの基本事項を定めた会社の基本規則を「定款」と言います。

株式会社も合同会社も、会社を設立するときには必ず作成する書類です。この「定款」で会社の所在地を定める際、「東京都〇〇区××町一丁目2番3号」といった具合に、住所を最後まで記載する必要はなく、「最小行政区画」まで記載すれば良いということになっています。

では、「最小行政区画」とは、具体的にどこまでを言うのでしょうか。

「最小行政区画」=いわゆる「市区町村」

行政区画とは、行政機関の権限が及ぶ範囲として細分化された地域です。結論から言うと、東京都の場合は「区」まで、その他の場合は「市町村」までが「最小行政区画」となります。

よって、定款では「東京都千代田区」や「群馬県高崎市」まで定めれば良いということになります。


政令指定都市の「区」はどうなる?

では、横浜市や仙台市、広島市などの政令指定都市の場合はどうでしょうか。

これら政令指定都市の住所では「市」の後に「区」が続く形になっています。

こうなるとどこまで記載すれば良いか迷ってしまいますが、この場合は「市」までが最小行政区画になります。

一般的に「市区町村」という言葉に含まれる「区」は東京都の特別区(23区)を指します。

地方自治法では「特別地方公共団体」と定義されており、市町村と同じ機能を持つ行政区画です。

これに対し、政令指定都市で言う「区」は単なる住所表示であって、行政区画には当たりません。

東京都の特別区と違い、こちらは「行政区」と呼ばれます。

同じ「区」であっても、東京都と政令指定都市とではその意味合いが異なるのです。

そのため、東京都23区では区長を選挙で選びますが、政令指定都市における「区」の区長は選挙ではなく、市の職員から選ばれることになるのです。